検索 facebook twitter instagram googleplus hatebu feedly LINE プラス CLOSE カート

タオルでできる、冬の風邪予防対策

2020.01.15

使う
タオルでできる、冬の風邪予防対策

喉がイガイガ、鼻水がズルズル…風邪やインフルエンザが猛威を振るう季節が到来しました。手洗い・うがいに、マスクと、帰宅時や外出時に行う風邪の予防対策はありますが、室内ではどう過ごしたら良いのでしょうか?

じつは室内での風邪予防にタオルが活躍してくれるんです!その方法を教えてくれるのは漢方医学や自然療法に造詣の深い医師の石原新菜先生。風邪をひきにくいカラダづくりや、環境づくりについてうかがいました。

石原新菜先生

イシハラクリニック副院長・健康ソムリエ講師

石原新菜先生

帝京大学医学部卒業。同大学付属病院で2年間の研修医を経て、父・石原結實のクリニックにて漢方医学、自然療法、食事療法により、様々な病気の治療。また健康ソムリエの講師としても活躍し、メディア出演や講演会、執筆と幅広く活動。ベストセラーとなった『病気にならない 蒸しショウガ健康法』(アスコム健康BOOKS)をはじめ、出版した書籍は海外でも翻訳されている。

帝京大学医学部卒業。同大学付属病院で2年間の研修医を経て、父・石原結實のクリニックにて漢方医学、自然療法、食事療法により、様々な病気の治療。また健康ソムリエの講師としても活躍し、メディア出演や講演会、執筆と幅広く活動。ベストセラーとなった『病気にならない 蒸しショウガ健康法』(アスコム健康BOOKS)をはじめ、出版した書籍は海外でも翻訳されている。

免疫力を高めて“風邪知らず”に!

どんな人にも風邪の予防は必要不可欠です。手洗い・うがいで徹底的に予防したと思っていても、うっかり風邪をひいてしまったことはありませんか?もしかすると、それはあなたが、風邪をひきやすい体質なのかもしれません。では、そもそも風邪になりにくいカラダとはどんな状態なのでしょうか?

「免疫力が高いと風邪やインフルエンザに感染しても、不顕性感染という状態になります。これは細菌やウイルスに感染しても感染症状を発症していない状態。家族間や学校で風邪が流行っていても全然風邪をひかない人っていますよね。そういう人たちは免疫力が高くて不顕性感染の状態にある可能性が高いです」(石原先生)

では、免疫力が高い状態を維持するためにはどうしたら良いのでしょうか?

「バランスの良い食事をとり、カラダを温め、しっかり眠りましょう。毎日の睡眠時間が7時間以上の人と6時間未満の人とでは、6時間未満の人の方が風邪にかかる確率が4.2倍高いという研究結果があるほど!それだけ睡眠をとり休息することは大切です」(石原先生)

睡眠不足が続き、食事が適当になってしまうと体調が悪くなり、その疲れたカラダに細菌やウイルスが入ると、たちまち感染症に罹患してしまうのです。風邪予防には規則正しい生活が第一なんですね。

 

お腹と“首”を温めよう

免疫力を高めるためにはカラダを温めることも重要

免疫力を高めるためにはカラダを温めることも重要。石原先生は、お腹を温めることを推奨しています。

「腸には免疫細胞の約7割が集中しています。お腹を冷やさないことは免疫力を高めるうえで非常に重要です。わたしは腹巻きを身に着けることをおすすめしています」(石原先生)

次に意識して温めたいのがカラダの部位に“首”がつく、首、手首、足首です。太い血管が通っている場所で、ここを温めると血の巡りが良くなり冷えが和らぐのだとか。ハイネックのニットや、手袋、レッグウォーマーなどで温めることができます。

「最近はカイロを装着できるリストバンドなど便利なグッズもありますが、自宅で簡単に温めるならタオルを巻くのも◎。ガーゼ素材のタオルは肌触りがいいだけでなく、空気を多く含むので優しく温めてくれます」

“首”がつく場所にタオルを巻くだけでも、カラダを温める効果が期待できるなんて、気軽に試すことができますね。

 

インフルエンザウイルスが嫌うのは、室温22〜25℃、湿度50〜60%の環境

室温22〜25℃、湿度50〜60%の状態を保とう

風邪を予防するのに大切なポイントとして、環境にも目を向けてみましょう。よく「冬は加湿を心がけましょう」といいますが、これにはどういった理由があるのでしょうか?

「風邪の症状を発症させるウイルスはとてもたくさんあるのですが、中でも冬に流行するインフルエンザウイルスは低温の乾燥した環境で活発になります。つまり適度な室温と湿度であれば活動を抑えることができるのです」(石原先生)

インフルエンザウイルスが活動しにくくなると言われているのが、室温22〜25℃、湿度50〜60%の状態。最近はお手頃な湿度温度計も販売されているので、購入して実際にチェックしてみるのもいいですね。

「喉を潤すという意味でも加湿は大切。喉には線毛細胞と呼ばれる毛のような組織があり、細菌やウイルスが口に入るとこの線毛細胞の運動により体外へ出してくれます。ところが喉が乾燥してしまうと、線毛細胞の動きも鈍くなり、また喉の内壁をガードしていた粘膜も乾燥してしまい細菌やウイルスが簡単に体内に入ってしまうのです」(石原先生)

部屋を加湿するのに加湿器は欠かせませんが、使用方法には注意が必要です。

「加湿器はこまめに掃除をしないとカビが繁殖するなど、不衛生になる可能性も…。定期的に掃除するのが難しければ、タオルで加湿する方法を試してみるのもいいですね。部屋に濡れタオルを干すだけでも十分加湿効果がありますよ」(石原先生)

タオルは毎回洗濯できるので、カビが生えることもなく衛生的。この方法は、ホテルなど加湿器がない場所でもできるのでおすすめです。

また、カラダを温め、喉の保湿をするには入浴がぴったり。40℃の湯船に15分つかるとカラダの芯まで温まり、喉も潤って一石二鳥なんだそうです。乾燥するこの季節は、お風呂場の戸を開けて蒸気を部屋全体に行き渡らせ、適度な湿度を保つのも効果的。

タオルでカラダを温め、加湿する。家にあるタオルで簡単にできる風邪予防対策で、健やかな冬を過ごしてください。

関連する読み物